花火とMerry Christmas
今週のお題「クリスマス」
まだ、クリスマス前だけど癌友さんがLINEで、デジタルクリスマスカードを送ってくれた。
エルメスのクリスマスメッセージ2019は夢見る花火!大事な人に今年も届けよう | Style Knowledge
近況も一緒に。
感激した。
花火だ。
そういえば、去年の夏、入院していた病室の窓から花火を見た記憶がある。
それぞれの部屋をめぐって、やっぱり、こっちの窓からのながめが一番いいとか、何人かでパイプ椅子を持ち寄って、窓際に並んだ。
その時、一緒にいた方のなかには。
そうそう、白内障の手術で入院してきたあのおばあちゃんがいた。
60代後半だろうか。
同じ病室で、
「懐かしい!前はね、6人部屋だったのよ・・・あの看護婦さん、わかる、おぼえてる。」
この病棟では年配の部類に入る、この日担当の私の検診を終えた看護婦さんの背中を、目で追いながら微笑んだ。
「えー、6人部屋だったんですか!狭かったでしょうに!」
このおばあちゃんが入る前は、しばらく患者さんが私の他にいなくて、広いひとり部屋になっていたこともあった。
ベッドで寝ているだけだから、広さを満喫するわけでもないけれど、個室な気分で、贅沢な感じはしていた。
通常は4人部屋で、それぞれひとつのベッドスペースが、カーテンで、くるっと囲われている。
それが、6人もこの部屋に居たなんて。
「そうよ、まん中の人なんて大変だったわ・・・・私ねぇ、子宮体癌だったの」
私を見て、何となく気づいたのか、続けて話した。
「10年前・・・でも今、こんなに元気!」
多分、私が、婦人科癌だと予測したんだろう、ここの病棟で入院患者は、婦人科と整形外科と・・・昔と変わってないと思ったんだろう。
そう言って励ます感じだったと思う。
目がキラキラしてて、笑顔が愛らしく、家庭菜園で土いじりもするよって言ってたけど、肌が白くてきれいな印象のおばあちゃんだった。
「私も子宮頸がんなんです・・・」
と、わたし。
「私の時は、抗がん剤の副作用のお薬が、今のようによくなかったから、みんなよくあげてたわ・・・、大丈夫よ、わたし、今、元気だから。」
後遺症のリンパ浮腫のことが、心配で
「足の方は、大丈夫ですか?」聞いてみたところ
「足はねぇ、痛むときあるけれど、他はなんともないの」
おばあちゃんは、他の抗がん剤を受けている婦人科癌の方にも、同じお話をされて元気を与えていた。
そうなんだ、こうして、元気になるんだ、今は不安もあるけど。排尿障害もあるけれど。
って花火見ながら思った。
あのおばあちゃんに、またどこかで会ってもお互い、顔も、おぼえてないだろう。
でも、一緒に花火みたことは忘れないよ。
なんかの縁だったんだろう。
それまでは、まったくの他人だったのに、同じ時期に癌を告知され、手術と治療をして知り合った方達も。
よく一緒にテレビ見たり、女子会と言って廊下のベンチ椅子で、並んでしゃべったり。
抗がん剤の注射の痕を、見せあったり。
見知らぬふたりが、同じ病室になっただけで、お互いが辛い病気治療を通して、親近感がわいて、普通だったら、(えっ、そこまで言っていいの)って話題や家族の愚痴など、濃い話にもなったことがある。
励ましあったりした。
手術と治療は、嫌だったけれど、それでも出会えてよかったです。
有難う。
今は、それぞれの日常に戻ってる。