子宮頸がん治療回想録とゆるゆるな玄米菜食と日々の暮らし

2020年12月、念願だった中古住宅を手に入れることが出来ました。アラフィフ、シングルのがんサバイバーです。淡々としぶとく生きていく。そんな自分を楽しみながら暮らしていくブログです。

確率と縁

生涯2人に1人は癌になると言われている。


その数はどっから、はじき出されてるんだろう。
「明日は我が身ですよ」と追い立てるように
生命保険会社の陰謀ぢゃないかと思ったりする。
実際に、周りにそれほど居ないし。
芸能人見てても
多くなってることは判るけど。
個人のカミングアウトの問題だろうか。

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「ついのすみか」を探してるなか
ある物件が目に止まった。
その中古住宅の物件は元々住みたい土地ではない。
「ついのすみか」として求めてるのに、全く的外れの場所だ。
生活の利便性は無いなあ。
職場までも遠いし、車は必須だけど死ぬまで運転免許が持ってられる訳でもなく、シングルの私にとってはヘンピな山奥としか言えない。
ただ、家の価格が安いのと、田舎だから庭があるのと、内装のきれいさ。
3年前に水回り、キッチンとリフォームされている。
本屋さんのアルバイトも感染症の影響で本職の社長より、副業は自粛するよう言われている為に、休日は時間がある。
ひまつぶしだ。
ちょっと見に行ってみようかなあ。
前回より違う、その不動産屋に電話を入れてみた。




そして
担当してくれたこの不動産屋の女性。
私とそれほど年齢は変わらない印象だなあ。
すごく親身に話を聞いてくれ、好印象だ。
結局、この物件は私には当てはまらないでしょう、ということになり内覧もしなかったもの
専門的なことを色々と教えてくれ信頼感が持てた。
身の上も同じくシングルだって。
親近感が湧く。
これも、あれも聞いてみようかなあと思い、住宅ローンを組む際の団体信用生命保険のことについて聞いてみた。
住宅ローンを組む際、癌になり5年も経過していないので団体信用生命保険に入れないから、病気遍歴の告知義務の無いフラット35を検討している。
その私の意向について、女性担当者は
「フラット35は金利が割高なのがデメリットですけど、選ぶ理由はなぜですか?」
と問われた。
2年前にガンを・・・と答えると

「私もそうなんですよ」
担当の女性はそう言うと黒地のブラウスの胸元を少しめくった。
傷、手術の傷痕らしきものが見えた。

その時
自分でも説明できない涙が流れた。
同じ辛い経験をされたんだなと思いからかな。
それから
不動産の社員とお客の間柄から、ガン闘病歴のある戦友みたいな空気にガラッと変わった。
お互いの身体を思いやるような会話に切り替わり、自分自身これからの生きたいモチベーションをあげるためと家への想いを話した。
担当の女性は「わかりますよ」って何度も言ってうなずいてくれた。

同じガンサバイバーで、こういうシチュエーションでの初対面ってそうあるだろうか。

理想の物件に巡り会える確率ってのも、実は、120%はないだろう。
条件にあう予算やら間取り、家の顔や庭、築年数やらもうあげたらきりが無い。
「そう言えば結婚に似てますね」
って言って、ふたりで笑った。


なんでも、縁だよなあ。

2人に1人が癌・・・の主題からずれるかもしれないが確率について気がついた。
世の中、だけぢゃなく宇宙って言ってもいいかなあ、確率であふれてる。
何も癌に限ったことでない。

朝、起きれば降水確率
外に出れば交通事故にあう確率
人間関係での様々な出会いの確率
じゃんけんに勝つ確率
宝くじ当選確率
ミケネコのオスが生まれる確率
隕石が落ちる確率


そもそも自分が生まれてこれた確率
これは数百兆分の一だとか
なんかの歌の歌詞にも「出会えた奇跡」のようなフレーズがあるけど。
そう思って日々過ごせば、他人にもやさしくできたりイライラしたりすることも減るだろう。
だけど人間は社会的動物だから外の世界で、常に何かに反応して生きている。
人間はあちこちに関心が向き、一つの思想で長く取り組み続けるのは難しい。
そのために
1年に1回の誕生日やお盆に感謝も添えて向きあおうと思った。
コロナ禍の夏。